思春期外来で役立つ資格を取得して知識とスキルを身につけよう

思春期保健相談士とは？

思春期とは子どもから大人へと成長する過程で、心と体の両面に大きな変化が起こる繊細な時期です。この時期の子どもたちはさまざまな悩みや問題に直面し、心身のバランスを崩すことも少なくありません。そんな子どもたちを支える思春期外来で働きたいなら、「思春期保健相談士」での資格を取得することをおすすめします。

具体的な仕事内容

思春期保健相談士の主な仕事は、専門知識と経験を生かして成長過程にある思春期の子どもたちが抱える精神的・身体的な不安定さに対応することです。カウンセリングを通じて子どもたちの声に耳を傾け、その悩みや困難に寄り添いながら、具体的なアドバイスやサポートを行います。

資格取得のハードル

思春期保健相談士の資格は、一般社団法人日本家族計画協会が主催する思春期保健セミナーの3つのコース（相談、各論、実践）をすべて修了すると取得できます。
思春期保健相談士の試験概要については以下のサイトから確認してください。

医師、保健師、看護師、助産師、養護教諭、看護教員、少年補導員などの専門資格を持っていることが受講条件となっているため、それらの資格がない場合は受講が難しいこともあります。しかし、これらの資格をすでに取得している人はすでに条件を満たしているため試験も問題なく受けられます。比較的取得しやすい資格といえるでしょう。

取得するメリットと注意点

思春期は誰もが経験する時期であり、この時期の心身のバランスの乱れに対応できるスキルは非常に価値があります。特に心療内科や小児科、婦人科など子どもに接することが多い看護師にとって、思春期保健相談士の資格はスキルアップにも直結します。資格手当を支給する病院もあるので、給料アップにもつながるでしょう。ただし、その金額や条件は施設によって異なります。資格取得を給料アップの目的として考えているなら、事前に勤務先の福利厚生を確認しておきましょう。

現状と今後について

2008年1月の時点で、日本家族計画協会が認定した思春期保健相談士は約8,860名にのぼり、全国各地で活躍しています。医療や教育、行政など幅広い分野で活躍しており、特に子どもたちに関わる現場では重要な役割を担っています。近年は、メンタルクリニックを受診する中高生も増えているので、思春期外来で働く看護師にとってこの資格の必要性は今後さらに高まると考えられます。
資格取得後も定期的にセミナーへ参加して最新の知識を更新し続けることで、その価値を維持できます。将来的にも需要が見込まれるため、取得しておいて損はない資格です。